Audi RS 3 LMSが最初の顧客であるレーシングチームに納車、ドバイで緒戦を迎える

2017年01月01日 16:37

Audi RS 3 LMS Handover Neuburg

Audi Sportの本拠地ノイブルクで、顧客に直接納車した2台の「Audi RS 3 LMS」、デビュー戦は1月、ドバイの24時間耐久レース

 ここ数年、Audi Sport はカスタマーレーシング活動に注力しており、日本国内においても2012年にGT3マシンAudi R8 LMSの販売を開始していた。GT3レース参戦により、Audi R8は世界中のモータースポーツファンに支持され、カスタマーレーシングセグメントにおけるマーケットリーダーとなっている。

 そのR8に加えて、2016年11月からAudi RS 3 LMSを導入していた。RS 3 LMS が参戦するTCRシリーズは2016年に世界18カ国で10のシリーズ戦が開催されており、F1選手権のサポートレースとして実施されるなど、日本でもGT3カテゴリー以上の人気が期待されているレースだ。

 日本に導入するAudi RS 3 LMS TCR SEQは、全長×全幅×全高4258×1950×1340mmという空力特性を重視したワイド&ローなボディは、当然だが「TCRシリーズ」のレギュレーションに準拠する。

 最高出力330ps、最大トルク410Nmを発揮する4気筒2.0リッターTFSIターボエンジンに、機械式ディファレンシャルギアと6速シーケンシャルギアボックスを組み合わせ搭載。車両重量は徹底的に軽量化されており、1160kgまでに抑えている。このレースマシーンの0-100km/h加速はわずかに4.5秒という俊足を豪語する。

 安全性の面でも妥協することなく、大型のロールケージをはじめ、FIA準拠の安全燃料タンクやシート、セーフティーネットを備える。日本ではアドバンスステップ社が販売し、希望小売価格は1835万円だ。

 日本国内では、来期のスーパー耐久シリーズにTCR規定で走行するカテゴリーを新設する方向で調整が進められている。

 そのAudi RS 3 LMSの生産が2016年11月から生産開始され、12月に最初の顧客「Cadspeed-Racing」と「Speed Factory Racing」チームに納車されたという。2017年のTCRツーリングカーカテゴリーは、1月のドバイで緒戦の24時間レースが行なわれ、納車された2台のRS 3 LMSが参戦する予定だ。(編集担当:吉田恒)