日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)の発表によると2016年、日本国内で売れた新車の台数は497万0260台だった。2011年以来、5年ぶりに500万台を下回った。前年比は98.5%であり、2年連続で前年実績を割り込んだ。2016年11月まで23カ月連続前年割れを喫した軽自動車の低迷が大きく影響した。
今回、自販連と全軽自協が、車名別年間暦年(2016年1月?12月累計)販売台数を発表した。軽自動車を含めた乗用車ベスト20を列記する。カッコ内は前年比。
1)トヨタ・プリウス 248,258台(194.8%)
2)ホンダN-BOX 186,367台(100.8%)
3)トヨタ・アクア 168,208台( 78.0%)
4)ダイハツ・タント 155,998台( 98.9%)
5)日産デイズ 105,731台( 70.2%)
6)ホンダ・フィット 105,662台( 88.2%)
7)ダイハツ・ムーヴ 102,410台( 84.8%)
8)日産ノート 102,410台(104.5%)
9)スズキ・アルト 99,715台( 91.2%)
10)トヨタ・ヴォクシー 91,868台( 99.3%)
11)ホンダH-WGN 86,710台( 90.3%)
12)スズキ・ハスラー 85,762台( 89.7%)
13)トヨタ・カローラ 84,770台( 77.8%)
14)スズキ・スペーシア 81,277台(102.4%)
15)スズキ・ワゴンR 81,134台( 75.0%)
16)ホンダ・ヴェゼル 73,889台(104.0%)
17)日産セレナ 73,502台(118.9%)
18)ダイハツ・ミラ 72,924台( 78.4%)
19)トヨタ・ヴィッツ 71,909台( 92.7%)
20)トヨタ・パッソ 70,381台(154.9%)
この2年ほど軽自動車の低迷が叫ばれてはいるが、何とベスト20車種の半数が軽自動車だ。前年実績をクリアした軽自動車は、ホンダN-BOXとスズキ・スペーシアの2台だけだが、“K-Car人気”が根強いことが分かる。
なかでもN-BOXは2011年12月デビューと少々旧いモデルながら高い商品力でベストの座を譲っていない。軽自動車ナンバーワンは、2013年、2015年、そして今回の2016年と3回目となる。N-BOXはデビューから5年(60カ月目)で累計販売台数100万台を突破した。ちなみに2012年と2014年の軽自動車販売トップは、ライバルのダイハツ・タントだった。
登録車で前年を超える実績を残したモデルは、トヨタ・プリウスや日産の主力ミニバン・セレナ、トヨタ・パッソのように明らかにモデルチェンジ効果があった車種が大きな伸びを示した。トヨタ・プリウスが前年比194.9%の24万8258台で、4年ぶりにトップとなった。
日産ノートは2016年秋に追加したシリーズ型ハイブリッド車「e-Power」の販売が実績を押し上げた。そんななかで、SUVトップの座を守っているホンダ・ヴェゼルは2013年12月デビュー。そろそろ次期モデルの噂も出てくる頃にもかかわらず堅調に売れているのは立派。ヴェゼルは2014年から2016年まで3年連続で暦年SUVトップに君臨する。発売以来の累計販売台数は24万台を超えている。
日本でガラパゴス的人気車種であるミニバンではトヨタ・ヴォクシーがトップ。ここの表には現れないが、兄弟車の登録車14位のノア(5万4826台)とエスクァイア(4万4881台)を加えると3兄弟で、19万1575台と2位のアクアを超える台数を売った。
2016年12月単月で見ると、ホンダのN-BOXが前年同月比125.8%の1万4967台となり、3カ月ぶりのトップ。プリウスは22.1%マイナスの1万2776台で2位。11月に初めて首位に立った日産ノートは197.8%の1万2403台で3位だった。(編集担当:吉田恒)