民進党の蓮舫代表は12日の記者会見で電通の女性新入社員(24歳)が長時間労働による過労から自殺した案件(労災認定済)や三菱電機の男性新入社員(31歳)が労使協定を超え違法に残業させられた事案(三菱電機と社員上司は労基法違反で書類送検済)を取り上げ「大手においても違法残業や長時間労働がはびこっているのではないか」と問題提起し、20日から始まる「通常国会では長時間労働の規制と過労死をゼロにするために対案・提案をしていく」と労働環境の改善に実効性のある対策をすすめる考えを強調した。
また、政府がこの通常国会に提出し、法案成立を図る意向を示している「共謀罪」について、蓮舫代表は「共謀罪については不安に思っている国民の皆さんが多いというのが率直な感想だ」としたうえで「対象となる犯罪が600を超える。中には公選法などテロとは全く関係のない法案も含まれている。このため、国民が常に監視下に置かれるのではないかという不安の声が強い。過去3回廃案になっている」と指摘。
蓮舫代表は「今回、法案を出すのであれば、過去3回の経緯を踏まえて、どのように改善されているのか、中身を見てみないとわからない」とし党としての対応については「党として、どうこういうのは時期尚早と思う」とした。法案が出された場合、国民の不安が解消できる内容になっているのか、慎重に法案の中身を見ていく必要があるとの考えを示した。(編集担当:森高龍二)