自動運転バスが創る未来 各地で試験・導入へ

2017年01月19日 08:36

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各地で自動運転バスの走行実験が行われている。秋田県では初めて公道を無人で走行する実験に成功。名古屋市では基幹バス路線に自動運転バスの導入を検討している。実用化もそれほど遠い未来の話ではないのかもしれない。

 昨年ドイツの自動車メーカーであるダイムラーがオランダにおいて自動運転バスの公道テストを行ない、時速20キロメートルの走行に成功し話題になった。日本でも自動車の自動運転技術開発を各メーカーが競い合い、自動運転バスの試験も各地で行われている。

 昨年8月1日にはDeNA<2432>が千葉県千葉市内で自動運転バスの試験運行を開始。車体に取り付けられたセンサーやカメラによって障害物を検知。自動で速度を落としたり停車したりすることが可能だ。今後工場や大学構内、病院内などでの活用も期待されている。

 同社は秋田県仙北市でも自動運転バスの試験走行を行なった。昨年11月13日に田沢湖沿いの県道で実験。時速約10キロメートルで実際に関係者や市民を乗せて走行した。公道での走行実験は前述のオランダに続き世界で2件目だという。

 また内閣府は今年3月に沖縄県南城市で小型自動運転バスを公道で走行させる実験を計画しており、停留所に正確に発着できるか、バス停に隙間なく停車できるかといった技術を検証する。同府では実践的な実験を行ない、自動運転バスの早期実用化を目ざし、課題を洗い出したいとしている。

 一方、自動運転バスの導入を具体的に検討している自治体もある。愛知県名古屋市では昨年12月22日の市議会都市消防委員会で、市内で導入を検討している基幹バス路線に連節車両を導入して乗客を大量輸送する「バス高速輸送システム(BRT)」のルートを名古屋駅名古屋城間で2020年過ぎを目ざし先行整備する方針を決めたと同時に、燃料電池や自動運転といった技術の採用も検討している。

 各地で進む自動運転バスの試験運行。実現されれば事故防止はもちろん、運転士不足や運行コストの改善などにも繋がる。秋田では実際に人を乗せて行動を走った実験が行われ、名古屋市では導入も検討していることから運転士が居ない無人バスが街中を走り回る未来もそれほど遠くはないのかもしれない。(編集担当:久保田雄城)