AI普及団体「パートナーシップ・オン・AI」にアップル加盟でプレイヤー出揃う

2017年02月08日 08:08

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昨年9月にアマゾン、フェイスブック、グーグル(ディープマインド)、IBM、マイクロソフトの5社で発足した、AIの普及やベストプラクティス作成を目的とした非営利団体「パートナーシップ・オン・AI」のメンバーに、新たにアップルが加盟した。

昨年9月にアマゾン、フェイスブック、グーグル(ディープマインド)、IBM、マイクロソフトの5社で発足した、AIの普及やベストプラクティス作成を目的とした非営利団体「パートナーシップ・オン・AI」のメンバーに、新たにアップルが加盟した。アップルは、いままで正式なメンバーとしての参加はなかったものの、団体発足時当初から活動に協力していた経緯があり、今回改めて創設メンバーとしての正式加盟が認められたかたちだ。

 AIの発展が加速するなか、倫理や技術標準などの議論を繰り返しながら方向性を定めていく必要がある。また、研究によって生み出された技術に関してオープンに情報交換しながら有益な発展につなげていくことは重要な意義をもち、同団体ではこうした役割を担う意図がある。アップルに関してはこれまで自社の技術を外部に公開しない方針を取ってきたが、昨年12月にはAIに関する論文を公開し、自社の研究内容について共有し始めている。

 暫定共同会長はマイクロソフトリサーチ代表のエリック・ホービッツ氏と、ディープマインド共同創設者のムスタファ・スレイマン氏。評議員にはグーグルのシニアリサーチサイエンティストであるグレッグ・コラド氏、アップルの音声アシスタント「Siri」の元々の開発メンバーのトム・グルーバー氏など創設メンバー6社の代表と、6社以外での同数の個人(これまでAIに貢献してきた個人6名)で構成される。また、アメリカ人工知能学会(AAAI)のようなすでに実績を残しているAIに関する研究機関や専門家にも参加を呼びかけ、アドバイス受ける姿勢を示している。

 同団体はロビー活動を行う目的はないとしながらも、発信する指針や意見には強力な影響力があることに変わりない。多種多様な企業や団体、個人が世界中でAIの開発に取り組み、医療、工業、金融、コマース、セキュリティ、IoTなど多くの領域で変革を起こし続けるなか、技術が発展する途上で出てくる課題の解決や、ベストプラクティスの共有といったことを有益な方法で実現していくことで、人類にとってより安全な方向性での開発が進められ、開発速度の加速も期待できる。こうした役割を担うためには、ITジャイアントをはじめとするこの分野で最先端の知見や技術力をもつ企業や団体、個人が利害関係を超えて議論を進めていく必要があり、今後も同団体の活動内容に注目していきたい。(編集担当:久保田雄城)