2月より車検審査規則が改正され、運転席のメーターに警告灯が表示されている場合、車検が受けられなくなるので注意が必要だ。独立行政法人自動車技術同業機構は特に古い車種は車検前に十分整備をして警告灯が点灯していない状態にしてから車検を受けるよう呼びかけている。
具体的にはまず1つ目は衝突時に衝撃を緩和するエアバッグの異常を示している警告灯だ。赤い光で座っている人間の前に膨らんだエアバッグが描かれているマークだ。これが点灯していると事故があった際にエアバッグが正常に作動しない可能性がある。前方のエアバッグに加えて側面のエアバッグも対象となる。
2つ目はABSの異常を通知する警告灯だ。黄色い光で、円の中に「ABS」と書かれているのが特徴。ABSとはブレーキを掛けたときにタイヤをロックさせなくする機能で、制動距離を短くするとともに、急ブレーキを掛けた際にハンドル操作をすることを可能とし、万が一事故が起きそうになっても回避することができる。
3つ目はエンジンチェックランプだ。黄色いエンジン型のマークだ。これはエンジンに何らかの不調があることを示している。エンジンに取り付けられたセンサーが、エンジンの何らかの不調、例えば触媒が故障してエンジン内の酸素濃度が高くなったり、カムやクランクといった部品の角度が異常になったりという不具合時に点灯する。この警告灯が点灯した場合はエンジンが止まる可能性もあるので、速やかに修理しなければいけない。
こうした3つの警告灯が点灯したままであれば車検は受け付けてくれないのだ。また警告灯が点灯しないように改造することも車検に通らない。車検時には警告灯が点灯するかということも確認されるからだ。
エアバッグ、ABS、エンジン。どれも故障があれば重大な事故を引き起こす可能性がある。車検に関わらず、警告灯が表示されたら速やかに整備しよう。(編集担当:久保田雄城)