民進党は原発政策で「2030年代原発ゼロ」としてきた目標を前倒しし、3月の党大会で「2030年原発ゼロ」を目指すとする目標設定について、16日の党エネルギー環境調査会では賛否両論あり、さらに議論の必要があるとして結論を先送りした。
蓮舫代表は同日の会見で「党大会までにということではなく、総選挙に向けていろいろな政策を準備しておきたいというのが私の思い」と語った。
また蓮舫代表は「教育、地方創生、子育て支援、新たな社会保障のあり方、ベーシックインカム、エネルギー・環境政策など。原発もそのなかの一つ」とした。
ただ、背景に最大支持団体の連合が慎重な姿勢を求めていることも否めないもよう。連合の神津里季生会長は同日の記者会見で「民進党が掲げている今の2030年代原発ゼロも相当ハードルが高い」とし、実現するための中身が必要だとの考えを示した。
一方、前原誠司衆院議員は16日夜のBSニュース番組で、原発政策の結論を総選挙に向けての政策準備だとして先送りした蓮舫代表の対応を正しい判断だと受け止める考えを示した。
前原議員は、原発稼働は原則40年、新規の原発は造らない、原子力規制委員会が認めたものだけを再稼働させる、この3つの条件をまもれば、2030年代に残る原発は5基のみになるとし、これを踏まえて、2030年代の原発ゼロに至ったとの経緯を紹介した。そのうえで蓮舫代表の判断を評した。(編集担当:森高龍二)