民進党の菅直人最高顧問が党のエネルギー環境会議で東電労組出身の参院議員はじめ原発関連企業の組合出身議員が「2030年原発ゼロへの前倒し」に反対した旨をブログで紹介。「2030年代原発ゼロ」からの前倒しが先送りされたことに苛立ちを隠せないでいる。
菅最高顧問は小泉純一郎元総理が17日の朝刊で民進党の態度に対し「電力関係は多くて50万票。その声を聴いてぐらぐらして決まらない。50万票欲しさに500万票以上ある一般国民の声を聴いていないのが今の民進党だ」とコメントしていることを紹介し「私もまったく同感だ」と書き込み、「国民の安全を優先して考えれば、脱原発は急ぐことはあっても、遅らせる理由はないはずだ」と断じた。
電力関係や原発関連企業の労組も民進党支持層だけに地方での組織力の弱い民進党としては、直接利害にかかわる案件に『党としての判断』のみで突き進めない弱さを浮き彫りにした格好だ。
菅最高顧問は「60年代の公害問題でも公害を出している企業にかかわる労働組合は公害解消の取り組みに消極的であった。公害に関係する企業や労働組合に関係の薄い市民運動が反公害で立ち上がった。安全保障的にも国内の原発が事故やテロで破壊されれば、その国は壊滅的被害を受ける。しかも、日本では原発が稼働しなくても電力が足りることは福島原発事故からの6年間で証明されている」と強調する。(編集担当:森高龍二)