残業規制 月100時間以内がまず重要と榊原氏

2017年02月23日 08:31

 日本経済団体連合会の榊原定征会長は働き方改革で、残業時間の上限規制について「月100時間は一つの判断基準」と語った。榊原会長は「先般の働き方改革実現会議において、安倍総理より上限規制については労使の合意を得て決めたいとの発言があった。3月中旬までのある時期に必要に応じて、労使での話し合いを行う」との考えを示した。今月中の会談予定の情報も流れている。

 榊原会長は「残業時間の上限規制について、労災認定基準である月100時間は妥当な水準であり、過労死を絶対に起こさないという観点から100時間を超える残業には問題がある」としたうえで「現行の36協定では労使が合意すれば、無制限に残業できる仕組みとなっており、100時間以内に抑えることがまずは重要」と100時間以内に抑えることには是としたが、「月100時間などあり得ない」とする連合とには開きがある。

 また、連合が求める退社から出社まで一定時間を空けるよう企業に義務付ける「インターバル規制」についても「経済界としては反対を主張している」とし、「上限規制の例外規定についても業種業態の実態を踏まえた配慮が必要だ」と慎重な対応を求めている。(編集担当:森高龍二)