マイナビが企業の人材ニーズ調査を発表 採用の意欲や求めるスキルなどが明らかに

2017年03月02日 09:56

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大手就職情報メディアの株式会社マイナビが「2016年マイナビ企業人材ニーズ調査」を発表した。

 大手就職情報メディアのマイナビが「2016年マイナビ企業人材ニーズ調査」を発表した。企業の採用意欲、応募者に求めるスキル、選考ポイントなどについてのアンケートを1,293社に対して実施し、その傾向が明らかとなった。

 この調査は、2016年12月1日~ 27日にかけて、上場企業142社・非上場企業1,151社 に対して行なわれた。業種の内訳は製造業が478社・非製造業が815社で、回答方法はWEBフォーム。回答を寄せた企業は1,293社にのぼった。

 上記の結果によると、何らかの人材の採用意欲がある企業は調査時点で98.1%となった。また、2016年全体の採用充足率(採用予定人数に対する採用実績人数)は新卒採用が88.8%、中途採用が82.0%、契約社員が99.7%となり、調査対象となった企業の採用意欲があらゆる雇用形態において非常に高くなっていることがうかがえた。ただし、それに対して採用できた人数はやや少なく、企業が求める人材に対して十分な応募がなかったと見られる。

 また、「採用にあたって対人スキルと技術的スキルのどちらをより重視するか」との問いに対しては、新卒の場合は9割以上の企業が「対人スキルを重視する」と回答したものの、中途採用の場合は半々となった。新卒者は今後の伸びしろを期待して社交性を重視するが、中卒者には過去につちかった技術を期待して、即戦力となることを求めていると言えるだろう。

 なお、選考時に着目するポイントは「主体性」が最も高く、新卒で78.7%、中途採用で76.0%となった。次点は新卒が「柔軟性」で63.3%、中途採用が「実行力」で75.6%となり、経済状況が厳しさを増す中で、臨機応変に発想して自ら行動する人材が求められていることがうかがえる。

 採用における男女の比率に関しては、改善のために何らかのアクションが「あった」と回答した企業は29.8%にとどまった。ただし正社員が300人以上の企業の場合は50%近くにのぼり、企業規模によって意識と対応の差が明白となった。また、障がい者雇用の比率の改善についても「あった」と回答した企業は全体の28.2%にとどまったが、正社員が300人以上の企業では、やはり50%以上の高い水準を示した。一定規模の企業において、ダイバーシティ(多用な人材の積極的な活用)への取り組みが進みつつあることが示されたといえよう。(編集担当:久保田雄城)