トヨタが、6速オートマチックトランスミッションの需要拡大に伴い、米国におけるユニット生産拠点であるToyota Motor Manufacturing,West Virginia,Inc.(TMMWV)の生産能力を増強すると発表。これに伴う投資額は約4500万ドル、新規雇用は約80名を予定しているとのこと。
現在、TMMWV生産の6速オートマチックトランスミッションは、北米生産のアバロン・カムリ・RX350・シエナ・ヴェンヅァに使用されている。その6速オートマチックトランスミッションを、昨年2月に発表した年産40万基への生産能力増強から、さらに12万基の増強を行い、2013年夏までに約52万基とする。
また同時期に、米国におけるアルミ鋳物部品の製造会社であるBodine Aluminum,Inc.(ボディーン社)においても、6速オートマチックトランスミッション用部品の生産能力を増強する。具体的には、トランスミッションケースとハウジングの生産能力をそれぞれ年産12万個ずつ増強し、投資額は約1000万ドル、新規雇用は約25名を予定しているという。
トヨタは、先月も米国の生産拠点(TMMI)において、ハイランダーハイブリッドの生産開始とハイランダーの増産を発表。台湾でもカムリハイブリッドの生産および販売を開始、インドネシアでの生産能力を増強し、タイでもエンジン生産能力を増強するなど、「需要のあるところで生産する」という考えのもと、世界各国でその生産能力を増強している。この戦略は、販売台数が四半期累計で前期比を大きく下回っている現状を一気に打開し得る戦略となるのか。その成果に注目が集まるところであろう。