ソニー生命保険は「女性の活躍に関する意識調査2017」を実施。4割の人が「女性の活躍促進が進んでいる」と実感しつつも、8割の人が再就職の厳しさを感じている。採用や人事制度に如何に反映していくかが課題だ。
ソニー生命保険は全国の20~69歳の女性1000人に対して「女性の活躍に関する意識調査2017」を実施し、調査結果を発表した。インターネット上で調査を行い、今年で4回目となる。
「女性の活躍促進は進んでいる」という質問には「そう思う」と答えた人は41.1%。「日本において女性がどれくらいイキイキと活躍していると思うか」という質問を、家庭や職場といった場面ごとに尋ねたところ、「イキイキと活躍していると思う」と回答した割合は「ネットコミュニティ」が43.0%と一番高く、「家庭」が38.2%、「職場」が34.8%、「地域社会」が29.2%という結果となった。「ネットコミュニティ」は昨年比7.8ポイント増。SNSが発達し、友人との交流や情報の発信を楽しんでいる女性が増加しているのが要因だと考えられる。一方、「家庭」「職場」「地域社会」のポイントは2013年以来、年々下降している傾向がある。
16年に「女性活躍推進法」が施行されたが、働く女性たちは、まだまだ活躍できる社会になっていると感じているようだ。「女性が社会で働くには、不利な点が多い」という質問には、8割の女性が働きづらいと回答している。また、結婚や子育てを機に一度専業主婦になった人に対する調査で、「本当は外に働きに行きたい」と答えた人は38.1%、「子育て後の再就職は厳しい」と答えた人は83.0%にのぼった。専業主婦のうち4割は再就職したいという願望があるものの、8割の人が再就職の厳しさを感じている。特に新卒一括採用が中心の日本では、男女問わず中高年の就職は厳しい状況にあり、まだまだこうした状況は続くものと思われる。
4割の女性が「女性の活躍促進は進んでいる」と回答し、土壌は進みつつも、就職がしづらい、あるいは長時間労働や女性リーダーに対する偏見など、まだ実際の採用や人事制度に反映されていない現状がある。今後、女性活躍推進法や働き方改革によって、女性を取り巻く環境がどのように改善していくのかが注目される。(編集担当:久保田雄城)