日本経済団体連合会の榊原定征会長はさきの国会からの継続審議になっている「労働基準法の改正案」に盛り込まれている『高度プロフェッショナル制度』について「高度プロフェッショナル制度は『賃金』を『時間でなく、成果で評価する枠組み』である」とし、「これは、長時間労働の是正や女性の活躍推進にも資するものであり、働き方改革と矛盾しない」と記者会見で語った。
榊原会長は「高度プロフェッショナル制度は欧米では一般的な制度であり、研究開発やマーケティングに携わる労働者にとって、時間ではなく成果で評価される制度の方が働きやすくなる」とした。
また「自由な裁量で働く環境や制度を作ることは働き方改革にも大きなプラスになる。懸念される無制限に働くことへの歯止めをかける仕組みも盛り込まれており、新しい働き方のスタイルとして導入を期待したい」と法案の成立に期待した。
塩崎恭久厚生労働大臣も「自律的・創造的な働き方を対象とするもので、高度プロフェッショナル制度の創設や裁量労働制の見直しは、これまでより厳格な労働時間の把握を行うとともに、医師による面接指導の義務付けなど、働き方に見合った健康確保のための厳しい措置を講じるので、この法案により、長時間労働が強いられ、メンタルヘルス疾患や過労死が増えるとのご指摘は当たらないと思う」と29日の参院本会議で民進党の矢田わか子参院議員の質問に答えていた。(編集担当:森高龍二)