谷垣禎一自民党総裁は29日行われた党首討論で、東日本大震災により大量発生しているガレキ処理について「特別措置法も作ったが、宮城、岩手のガレキをみるとほとんどは仮置き場には集まってきているが、最終処理になるとまだ5%しか進んでいない」として「それぞれの地域で処理をするのが原則だろうが、こういう状況ではなかなか進まない。全国で幅広く受け入れて頂く必要がある。国がもう一歩前に出る必要がある」と語り「(全国の自治体に)処理する量を割り当て、そこで困難が起こった時には国が自ら引き受けるということは考えられないのか。また、国が自ら処理施設をつくって対応できないのか」と野田総理の考えを質した。
野田佳彦総理は「ガレキの広域処理が重要な課題になってきている」と述べ、宮城県だとガレキの量は19年分、岩手県では11年分にのぼることから「自己完結では限界がある」とし「山形、秋田、東京、静岡、神奈川などなど、一部の自治体では協力を頂く体制になってきた。自治体と自治体のマッチングをしっかりやっていかなければならない。事ある度にわたし自身も、各閣僚も自治体にお願いをしている。先般の沖縄訪問時にも仲井眞知事にお願いし、検討頂くことになった」と語り「これからマッチングをどんどん進めていきたい」とした。
一方、国が自ら処理施設をつくって対応してはとの提案には「時間がかかる」として、提案には乗れない意向を示した。(編集担当:福角忠夫)