民進党は6日、参院法務委員長の解任決議案を提出した。衆院と同様、参院においてもテロ等準備罪(共謀罪)創設法案審議入りの冒頭に、法務省刑事局長を政府参考人として常時出席させることについて、法務委員長が与野党間の合意のないまま強引に採決で決めたことなどを最大の問題としている。
一方、自民党の二階俊博幹事長は同日の記者会見で「一口に言って残念なことだが、(解任決議案が)出された以上は粛々と否決し、早く法案の処理に全力を尽くしていただきたいと思っている」と語った。
二階幹事長はこの日の政府・与党役員連絡会でも「会期も少なくなってきた。法務委員長の解任決議は与党で粛々と否決し、衆参協力し、残る重要法案の成立に全力を尽くしていきたい」と語っていた。
二階幹事長は、民進党が内閣不信任案の提出も視野に入れ、対決姿勢を強めていることに「それはそれで、われわれとしても国会のルールにしたがって受けていかなきゃなりませんが、なるべくそういうことは控えていただいて、できるだけスムーズに国会運営がなされていくように、会期末でもありますから、そうあってほしい」とした。一方で、国会会期の延長については「今のところは、この会期内に全力を尽くす」とし、会期内でのテロ等準備罪創設法案の成立などを目指す考えを示した。
また、学校法人加計学園(岡山市)の大学への獣医学部新設を巡る問題について、この日の政府・与党役員連絡会では「特に議論はなかった」と語った。黙殺する方針の模様か。(編集担当:森高龍二)