処罰対象で「絶対」の言葉は回避 安倍総理

2017年06月20日 07:08

 安倍晋三総理は19日の記者会見で、テロ等準備罪について「国民の間に依然として不安や懸念を持つ方がおられることは承知している」としたうえで「一般の方が処罰の対象となることは絶対に」と言い掛け、「一般の方が処罰の対象になることはない」と言い直した。「絶対」という言葉は回避した。

 そのうえで、安倍総理は「一般の方が被疑者として捜査対象になることはない、ということは国民の皆様にはっきり申し上げておきたい」と続けた。しかし、被疑者になるかどうかは捜査側の判断であり、捜査対象としてプライバシーが侵害される可能性がないと担保するものは全くない状態だ。

 安倍総理は「しっかり適正に運用していくことで、我々の言っていることに間違いはなかった、と思って頂けると思う」と強調した。

 また、テロ等準備罪について、安倍総理は「テロの恐怖は世界に拡散している」と強調し「東京オリンピック・パラリンピックを3年後に控える我が国にとって、テロ対策の強化はまったなしだ。テロを未然に防止するため、国際組織犯罪防止条約を締結し、国際社会と連携を強めていく。テロ等準備罪処罰法はそのために必要なもの」と『国際組織犯罪防止条約を締結するため』に必要とした。

 そして、安倍総理は「今後、通常国会での審議、様々なご指摘をしっかり踏まえながら、テロ等準備罪処罰法を適正に運用し、国民の生命・財産を守ることに万全を期して行く」とした。(編集担当:森高龍二)