撤回・誤解・お詫びの発言繰り返すばかりの会見

2017年07月01日 08:11

 都議選自民党候補応援演説で「2期目の当選は大変ですから、防衛省・自衛隊・防衛大臣・自民党としてもお願いしたい」と発言し、のちに発言を撤回した稲田朋美防衛大臣は30日の記者会見で「演説を実施した板橋区の隣の練馬区に所在する練馬駐屯地など、自衛隊を受け入れている地元に感謝する趣旨も入れた演説ではあったものの、誤解を招きかねない発言があったため、直後に趣旨を説明し、撤回・お詫び申し上げた次第ですが、この場において、改めて『防衛省・自衛隊、防衛大臣』の部分は撤回し、お詫び申し上げる」と陳謝した。

 そのうえで「わが国を取り巻く厳しい安全保障環境の下で、国民の生命・身体・財産、わが国の領土・領海・領空をしっかりと守るべく、一層の緊張感を持ってしっかりと防衛大臣としての職責を果たしてまいりたいと考えております」と辞任する考えのないことを明確にした。

 記者団から、演説の中のどこを探しても感謝の気持ちを、そういう部分、そういう趣旨が見つからないが、どこを指しているのか、と問われ「私としては地元の皆様方の協力がなければ自衛隊の活動はできない。感謝を申し上げたということです」と憲法違反、自衛隊法違反、公職選挙法違反になるのではないかとする指摘があるなか、苦しい説明を繰り返した。

 防衛大臣の地位を利用した選挙運動にならないのか、との記者団の問いにも「あくまでも自民党として、私も自民党の国会議員としてお願いに伺った。そういうことを述べるつもりでしたし『防衛省・自衛隊、防衛大臣』の部分、この点については撤回をし、お詫びを申し上げたということです」と、稲田大臣はこの日の会見で『誤解を招きかねない発言』『撤回』『お詫びしている』を幾度となく繰り返した。(編集担当:森高龍二)