LINE<3938>がAIスピーカー「WAVE(ウェーブ)」を今秋に発売すると発表した。価格は15,000円(税別)を予定している。
WAVEはLINEのクラウドAIプラットフォーム「Clova」を活用することで、音楽機能に加え、音声でのコミュニケーションによりカレンダー機能やTo-Do管理機能、更にはニュース他の情報の取得、赤外線コントローラーに対応する家電のON/OFF操作も可能となる。またWAVEを通じてLINEのトークメッセージの操作も可能である。
WAVEの音楽機能では、「LINE MUSIC」が提供する約4000万曲の楽曲を楽しむことができるが、楽曲名やアーティスト名での検索のみならず、その時々にあった楽曲をWAVEが選択することも可能。また今後操作可能な機能を随時拡大の予定としている。
AIスピーカーはアメリカで既に普及が開始されており、アマゾンが最大手の状況である。圧倒的大手のアマゾン「Amazon Echo」にグーグルの「Google Home」が挑む状況となっている。
アマゾン、グーグルともに日本市場は年内の参入が見込まれており、またソフトバンクグループ<9984>も年内のAIスピーカーの発売を予定しているが、LINEは一足先に日本市場にAIスピーカーを投入することとなる。更にLINEは音楽機能に絞った形の先行版を10,000円(税別)で今夏に発売を予定。日本のAIスピーカー市場において、音楽機能を足掛かりに最初の布石を打つこととなる。
AIスピーカーの心臓とも言える音声コミュニケーション機能は、欧米の言語体系と異なる日本語ではサービス提供のハードルが高い、と考えられている。そんな中でLINEは親会社の韓国NAVERと共同開発したAIプラットフォーム「Clova」により、他社に先駆け日本市場にAIスピーカーの市場投入が可能となっている。
アメリカではアマゾンの一強状態のAIスピーカー市場であるが、日本ではどのような形での市場の立ち上がりとなるか。複数社が参入を表明している日本市場においても、AIスピーカー市場は競争激化が予想される。(編集担当:久保田雄城)