加戸守行・前愛媛県知事は25日の参院予算委員会(閉会中審査)に参考人出席し、学校法人加計学園の獣医学部新設を巡り「加計学園ありき」で行政が歪められ、国家戦略特区が利用されたとの疑惑が深まる中「白紙に戻して、もう一度手続きをやり直す。これが信頼を回復する一番の方法だ」(24日衆院予算委員会で民進党・玉城雄一郎議員)と白紙に戻すよう総理に提案が出たことに「悲願10年の手前で白紙に戻せという議論が出ている。またあと10年待たされるのか。アメリカより10年遅れているのに、20年も遅らせることになり、国家としての恥だと思っている」と強く実現を求めた。
今治市での加計学園獣医学部新設について加戸前知事は「鳥インフルエンザ、狂牛病、口蹄疫などなど、公務員獣医師が足りない。そして四国は空白地区で、研究機関もないという状況で、何とかしなければという思いがあった」などと誘致への強い思いをアピールした。
加戸前知事は「学園都市として、若者の活気あふれる街にしたいという今治市の思いと愛媛県が困っている、四国が困っている、公務員獣医師の確保の問題。国際的な潮流に合わせて、今は小さいが、立派に育つであろう、世界に冠たる感染症対策、ライフサイエンスなどなど、期待された若者が愛媛のため、四国の為、日本のため、世界のために活躍する、今治が誇れる大学、今治市民、愛媛県民の夢と希望の未来を託してチャレンジしてきた10年の道のり、その『悲願10年』の手前で、白紙に戻せという議論が出ている。アメリカより10年遅れているのに、20年も遅らせるというのは国家としての恥だと思っている」と訴えた。(編集担当:森高龍二)