総合不動産サービスのJLLがまとめた投資分析レポートによると、2017年上半期の投資額は前年同期比2%増の2,970億ドル、第2四半期の投資額は前年同期比横ばいの1,530億ドルとなった。JLLは、2017年の世界の商業用不動産投資額の見通しを、前年比横ばいの約6,500億ドルとしている。
2017年上半期の投資額は前年同期比2%増の2,970億ドル、第2四半期の投資額は前年同期比横ばいの1,530億ドルとなった。
2017年上半期のアジア太平洋地域の投資額は、前年同期比13%増の610億ドル、第2四半期は前年同期比10%増の310億ドルとなり、3地域で唯一2桁上昇した。日本での投資活動が牽引し、続いて中国、韓国、香港でも活発な投資がみられた。EMEAの上半期の投資額は、前年同期比7%増の1,140億ドル、第2四半期の投資額は前年同期比4%増の580億ドルとなった。ドイツ、オランダでの投資活動が堅調だった。アメリカ大陸の上半期の投資額は、アメリカでの投資額減少が影響し、前年同期比6%減の1,220億ドル、第2四半期は前年同期比7%減の640億ドルとなった。)
2017年上半期の都市別投資額は、ロンドン(175億ドル)が2014年上半期以来1位となった。続いて2位にニューヨーク(112億ドル)、3位ロサンゼルス(103億ドル)、4位ボストン(76億ドル)、5位東京(74億ドル)となった。
引き続き世界的な政治、経済に対する不透明感がある一方、不動産に対する投資家の関心は依然として高く、2017年通年の世界の商業用不動産投資額は、2016年と同レベルの約6,500億ドルと予測している。(編集担当:慶尾六郎)