敵基地攻撃能力「検討せず」小野寺防衛大臣

2017年08月11日 08:19

 小野寺五典防衛大臣は10日の衆院安全保障委員会(閉会中審査)で「敵基地攻撃能力」について「安倍晋三総理は現時点において、敵基地攻撃能力の保有に向けた具体的な検討を行う予定はない、と発言されている。防衛大臣としても、その中でミサイル対処能力の総合的な向上を検討する」と答えた。

 小野寺大臣は「憲法上、攻撃を防ぐためにやむを得ない必要最小限の措置をとることは自衛の範囲に含まれ、可能とされてきた。(敵基地攻撃能力は)米国に依存しており、自衛隊は敵基地攻撃を目的とした装備・体系を保有しておらず、保有する計画もない」と明言した。

 自民党検討チームはさきに、日米同盟全体の総合力で対処する方針を維持したうえで、日米同盟の抑止力・対処力向上のために『敵基地攻撃能力の保有のための検討』をするよう提言している。この時のチーム座長は小野寺氏だった。

 小野寺大臣は「安倍総理は8月6日に『様々な検討は行っていくべきと考えているが、現時点においては敵基地攻撃能力の保有に向けた具体的な検討を行う予定はない』と発言されている。防衛大臣として、総理が示された中で弾道ミサイル対処能力の総合的な向上のための検討を進めていきたい」と答えた。(編集担当:森高龍二)