敵基地攻撃の装備体系保有していない 防衛大臣

2016年03月23日 08:40

 中谷元防衛大臣は22日の記者会見で、記者団から自民党の北朝鮮対策本部で出席議員から敵基地攻撃能力の保有を検討すべきというような意見が出ていたが、政府として敵基地攻撃能力の保有のあり方についてどう考えているかを聞かれ「そもそも、我が国は敵基地攻撃を目的とした装備体系を保有していない」と答えた。

 そのうえで、中谷防衛大臣は「個別的自衛権の行使としても敵基地を攻撃するということは想定していない。まして、集団的自衛権の行使として敵基地を攻撃するということはそもそも想定していない」と答えた。

 中谷防衛大臣は「政府としては現在の専守防衛に基づいて、わが国に急迫不正の侵害が行われて、その侵害の手段として敵基地から誘導弾による攻撃が行われた場合に、座して死を待つべしというのは自衛隊の本質としては考えられないということで、このような事態においては敵基地を攻撃するということは自衛権の範囲に含まれる可能性があると考えている。この考え方は新3要件でも変わりないが、そもそもわが国は敵基地攻撃を目的とした装備体系を保有していない」とした。

 記者団が、考え方として権利は持っているけれども、そういう装備は持たないという考えかとの問いに「従来通り」と答えた。(編集担当:森高龍二)