北朝鮮「発射はグアム島けん制の前奏曲」

2017年08月30日 10:17

 北朝鮮が29日朝、発射したミサイルは中距離弾道ミサイル「火星12号」だった。韓国・聯合ニュースは「北朝鮮の朝鮮中央通信など国営メディアが30日、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が中距離戦略弾道ミサイルの発射訓練を指導したと報じた」と伝えるとともに「訓練には米軍基地の攻撃任務を担う朝鮮人民軍戦略軍と中長距離戦略弾道ロケット火星12が動員されたという」としている。

 発射したのは米韓合同演習(UFG)に対抗するもので「火星12の実戦運用能力を高めるために行われた」また「金委員長が発射計画と設定された軌道、目標水域を理解した上で発射命令を出した」としている。

 また「金委員長は『今回の訓練はわが軍隊が行った太平洋上での軍事作戦の第一歩で、グアム島をけん制するための意味ある前奏曲となる』と述べた」とする一方「われわれは米国の言動を引き続き注視し、それに応じて今後の行動を決心する」とけん制した」。

 安倍晋三総理は、北朝鮮のミサイル発射を受け、米国・トランプ大統領と約40分に渡り電話会談し「突っ込んだ議論を行った」と記者団に語った。安倍総理は「これまでにない重大で深刻な脅威であるから、北朝鮮に対し圧力を更に強めていくということで日米は完全に一致した。日米韓で協力し、中国、ロシア、国際社会に働きかけを行いながら、北朝鮮に強い圧力をかけ、彼らの政策を変えなければならない」と述べた。(編集担当:森高龍二)