全国知事会は9月22日、衆院選に関連し各党の地方創生・災害対策の政策・公約内容を採点・評価することを決めた。地方創生の原則は交付金頼みでは無く、民間マネーによる地方の活性化であるが、それを実現するためにも各党の政策に強い関心を持っている。
全国知事会は9月22日、今回の衆院選に関連し、地方創生・災害対策の強化など10項目の政策内容を公約に盛り込むことを各党に求めることを決めた。
特別委員会委員長の飯泉嘉門徳島県知事らは自民、公明、民進、共産各党と日本維新の会の政策責任者と25、26日に面会し、人材育成、地方大学の新設を含む産業育成などの地方創生および災害対策、少子化対策や人口減少、児童の貧困化問題への対応など10項目を公約に盛り込むよう申し入れた。小池東京都知事が代表を務める希望の党にも近日中に申し入れを行う予定だ。
飯泉氏は26日の記者会見で各党が盛り込んだ公約の評価を10月6日を目途に公表する予定を明らかにした。各党の公約公表の時期によってスケジュールは多少遅れる可能性もある。
評価は、知事会特別委員会のメンバーが担当し、その採点基準は知事会の要望が各党の公約にどの程度盛り込まれたかを100点満点で採点する。地方創生の促進や少子化・人口減少対策、防災対策などの5項目には15点を配点、他の地域経済活性化や働き方改革などにはそれぞれ5点を配点する。
地方創生は従前の地方再生と異なり、地方の自立性を重視した政策である。国から地方に権限や財源を委譲して自立性を強化させることも大きなポイントだ。地方の自立性や独自性を強化するためには何よりも思い切った規制緩和が必要なことは言うまでも無い。
旧来の地方再生は中央からの補助金その他の支援頼みの政策であったのに対し、地方創生では地方の独自性を強調した持続可能な事業でなくてはならない。今回の地方創生においても新型交付金の存在があるが、単に一定の形式的な要件を満たした事業に給付されるのでは無く、地方の自立性や官民連動を要件とした先駆性のある事業に用いられる。
地方創生事業は最終的には交付金に頼らない自立した事業構築とならねばならない。そのためには各地域の独自性、特殊性にあった事業が行われなければならず。地方の自由度を増すためにもより競争性を高める規制緩和が必要だ。各党がどのような政策を公約し、知事会がどのように評価するのか注目される。(編集担当:久保田雄城)