国土交通省は岡山県と同県新見市が新見市内の大谷川で2002年から着手してきた大谷川生活貯水池(重力式コンクリートダム)について今年度で補助金の交付を止める決定を下した。
理由はダムを建設しなくても治水・利水目的が達成されるというもの。建設主体の岡山県と新見市の判断を追認して妥当とした。
これは岡山県が国交大臣からダム事業を検証するよう要請され、岡山県と共同事業者の新見市とで学識経験者らを交えて検討会議を平成22年11月に発足させ、治水・利水の再点検や洪水調整、新規利水など代替案を立案して総合評価を行って検討してきたもので、利水や流水の正常な機能維持にはダムが優位との結果が出たものの、治水対策では堤防嵩上げ案が優位になるなど、総合判断で「中止」との結論を出した。これに対して国としての対応方針を決めたもの。(編集担当:福角忠夫)