安倍晋三総理は1日夜の記者会見で、国会予算委員会での与野党の質問時間配分について、記者団から、与党が一定程度質問するのは当然と思う、野党側から与党は事前審査しているなどから、野党の質問時間が長いのは当然で、森友問題・加計問題を念頭に、野党の質問時間が短くなれば政府に対する国会のチェック機能が落ちるといった批判が出ているが、と聞かれ「我が党の若手議員から、(時間配分の見直しをという)そういう声が上がったと承知をしている」としたうえで「質問時間の配分は国会が決めることで、総理大臣としてコメントすることは差し控えたい」と総理としても、自民党総裁としても、答えなかった。
一方で、安倍総裁は萩生田光一幹事長代行には、自民党若手議員から声があがっているのを受け、時間配分見直しを指示しており、国会のチェック機能が落ちるといった懸念や批判には答えていない。
石破茂元防衛大臣からも、質問時間配分の見直しについては「我々が野党の時『十分な審議時間を確保すべきだ』、『野党に配慮すべきだ』と言ったことを、さも忘れたかのような発言は、やっぱりまずい」と配分見直し議論に釘を刺した。
また記者団が「森友・加計問題を念頭に」と取り上げられたのに、安倍総理は答弁では全く触れなかった。
森友問題を巡っては会計検査院が国有地払い下げに対し、最大6億円の過大値引きを試算していることが報じられている。また加計学園への獣医学部新設については総理秘書官が今治市職員と官邸で長時間面会していたことや総理が議長を務める国家戦略特区会議のWG会合に加計学園幹部が出席し、発言していたことも明るみになっている。また獣医学部設置に2018年4月開校と「おしりを切っていた」など、疑惑は解明されないままになっている。2015年の獣医学部新設4条件をクリアしているのかどうかも政府からは明確な説明がないままになっている。(編集担当:森高龍二)