トヨタは、「ヴィッツGRMN」「86GR」「アクアGR SPORT」「プリウスα GR SPORT」の4車種を発売するとリリースで発表した。ヴィッツGRMNは150台限定の販売とし、全国のGR Garage(GRガレージ)および専用WEBサイトにおいて、2018年4月9日より商談申込受付を開始する。
86GRは2017年12月18日、アクアGR SPORTは11月27日、プリウスα GR SPORTは12月1日より全国のトヨタ正規販売店を通じて発売する。
トヨタは、9月末に同社のスポーツカーシリーズの新ブランドとして「GR」を市場投入・展開すると発表した。これまでスポーツコンバージョン車シリーズ通称「G’s」としてカスタマイズ・スポーツ・シリーズを提案してきたが、今後は「GR」シリーズに一新して車両ラインアップや機能&ドレスアップ・パーツなどの新アイテムを充実させるとしていた。
「GR」とは、トヨタのモータースポーツチーム運営会社GAZOO Racing Companyが、WRC(世界ラリー選手権)やWEC(世界耐久選手権)などに参戦。そのモータースポーツ活動から得た、知見やノウハウを活用して開発するスポーツカーシリーズと定義している。
展開するモデル体系は、エンジン内部にもチューニングを施した数量限定販売の「GRMN」、GRMNの要素を詰め込んだ量販スポーツの「GR」、気軽にスポーツドライブを楽しめ軽チューンモデル「GR SPORT」の3ステージ。
今回、「GR」シリーズの第1弾として発表したヴィッツGRMNは、「GR」の頂点に立つ数量限定モデルで、「モータースポーツからの還元」をコンセプトに世界一過酷とされるドイツ・ニュルブルクリンクでのテスト走行や、全日本ラリーに参戦しているヴィッツ・ラリーからの技術をフィードバックして開発した。
ヴィッツGRMNの搭載エンジンは、1.8リッター直列4気筒スーパーチャージャーで、パワーとアクセル操作に対するレスポンスを両立。ボディは基本剛性の高い欧州製(ヤリス)の3ドアを採用し、タワーバー(フロント)やブレースの追加によりさらなる高剛性を実現したボディとした。また、いかなる路面にでも対応できるよう専用チューニングされたSACHS(ザックス)製アブソーバー、トルセンLSDなどにより、サーキットから一般道まで意のままに操れる走りを可能としたという。
加えて、専用のT-ConnectナビゲーションとTOYOTA GAZOO Racing Recorderの同時装着で、サーキットでのラップタイム計測や走行データ分析などができる機能も用意した。
ヴィッツGRMNは150台の限定販売で、全国のGRガレージ店頭、専用サイトにおいて、2018年4月9日~5月13日に商談申込を受け付ける。150台を超える申し込みがあった場合は、5月21日に抽選を行なう。ヴィッツGRMNの価格は400.0万円。
今回のトヨタ「GR」市場投入・展開への本気度は相当なもののようで、ヴィッツGRMNの迫力溢れるフロントグリルの造形などを見ると、メルセデス「AMG」やBMW「Mスポーツ」などのようなスポーツカーブランドに育つことを期待させてくれる。
ヴィッツGRMNと同時に発表された、86GRは、2016年2月に100台限定で販売した86GRMNをもとに開発したモデル。ボディ剛性を高め、専用チューニングのSACHS製アブソーバー、トルセンLSD、高性能ブレーキを搭載。専用メーターやレカロシートの採用などで、高い次元で走りを楽しめるモデルだ。価格は496.8万円だ。
また、気軽にスポーツドライビングを楽しめる、アクアGR SPORT(233.28-253.8万円)、プリウスα GR SPORT(335.124-355.644万円)も同時発表となった。(編集担当:吉田恒)