ダイハツのインドネシアの現地法人であるアストラ・ダイハツ・モーター社(ADM)は、コンパクトSUV「テリオス(TERIOS)」をフルモデルチェンジし、インドネシアで11月23日に発表した。
新型「テリオス」は、世界的なSUVブームの中、3列シートレイアウトによる多人数乗車が可能で、多くの荷物を積むことができ、悪路などさまざまな道路環境へも対応可能など、現地で求められるニーズを反映した本格7人乗りコンパクトSUVである。
また、トヨタ自動車へのOEM供給を実施しており、OEM車両のトヨタ「ラッシュ」は、今後、トヨタを通じて、新興国向けの輸出を検討しているという。輸出先での仕様や耐久性などの検証も含め、ダイハツとADMが開発を担当し、ADMで生産する、今後のダイハツ新興国事業の先駆けとなる車両だ。
新型「テリオス」は、プラットフォームを刷新し、競合車が多く市場投入されるカテゴリーで、従来モデルから好評な特徴的な駆動レイアウト「FR方式」の特徴を生かした操縦安定性や乗り心地、NVH性能、高い走破性に加え燃費などの基本性能を大幅に向上させた。
新しいプラットフォームは、インドネシア市場で好評の「セニア」のプラットフォームをベースに車両特性に合わせた改良を加え、高い基本性能を実現した。エンジンは、アセアン向け次世代エンジンとなる1.5リッター「2NR-VE」を搭載する。組み合わせるトランスミッションは、5速マニュアルと4速オートマティックとなる。
内外装デザインは、ADMデザイナーの開発参画により現地ニーズを反映し、同国でシェアの高いコンパクトミニバン系MPVモデルから乗り替えるユーザーを想定し、ひとクラス上の質感を感じられる「ダイナミック&ハイクオリティ」をキーワードに、上質感のあるデザインとした。
ボディサイズは全長×全幅×全高4435×1695×1705mmとトヨタの初代RAV4(4ドア版)並みにコンパクトだ。
現地工場の生産能力にもよるが、2016年春以来途絶えている、トヨタへOEM供給を早期に再開して、日本国内でも「ラッシュ」(名称は変えても)として発売したなら、CH-RよりもずっとコンパクトなFRのSUVとして人気が出そうな気がする。(編集担当:吉田恒)