民進党と希望の党の党一会派実現せず

2018年01月18日 08:18

 民進党と希望の党の党一会派は実現しなかった。両党の幹事長と国対委員長による会談で党一会派家制へ大筋合意はしていたが、17日、民進党の両院議員総会で慎重論が相次ぎ、結論先送りへ。希望の党は民進党に結論が出なかったことを踏まえて、党一会派への交渉には応じないこととした。

 もともと安保法制などをめぐり意見の違う両党だっただけに無理があった、というほかない。先の総選挙で安保法制などで希望の党の方針に合わず、希望の党に入らなかったり、入れなかったりした議員が党一会派を結成すること自体、無理がある。

 民進党の小西洋之参院議員は「民進・希望の会派騒動は『改憲勢力が野党第一党になり、今年中に憲法改悪が行われる』という、国民にとって本当に危機的な状況だった。ギリギリの状況で阻止できたのは奇跡に近いかもしれない。野党結集はこれからスタートだ」とツイッターで発信した。

 希望の党との統一会派結成に対し、こうした強い反対意見が議員の中にある中で、民進党の大塚耕平代表は同日夕、記者団の問いに「(立憲民主党を含め)3党統一会派ということは大きな目標だ」とした。

 大塚代表は「希望の党とはいい線まで来ていたが、交渉が打ち切りになったことは残念。しかし、3党で連携、統一会派を目指すということは何ら変わりがない」と選挙での支持層や党への期待の違いを理解しているのかと疑いたくなる発言を行っている。各党を支持した有権者の意識を大塚代表は冷静に分析し、3党による統一会派ができるものでないことを理解すべきだ。(編集担当:森高龍二)