加計学園が運営する岡山理科大学獣医学部設置過程や森友学園への地中ごみを理由とした8億円の値引き問題、自衛隊イラク派遣部隊の日報を巡る問題など、政治不信を招いている問題で、安倍晋三総理は17日、米国訪問に関しての記者会見で「行政をめぐり、様々な問題が指摘されている。『信無くば、立たず』。国民の信頼を得るために、行政のトップである私自身が一つ一つの問題について責任を持って必ず全容を解明し、膿(うみ)を出し切っていく決意です」と語った。
民進党・無所属の会の岡田克也代表は同日の記者会見で、野党が結束し、安倍政権を引き続き追及していくことの重要性を強調した。
岡田氏は自衛隊の日報問題では日報に『戦闘』や『銃撃戦』といった文言が複数あったことなどを取り上げ「また新しい事実が明らかになった。このことを含め、森友問題、加計問題それぞれ、ひとつだけでも政権を揺るがすような事態であり、国会で野党6党がまとまってしっかり対応していかなければいけない」と述べた。
また、岡田氏は「安倍総理は行政府の長として責任をもって対応すると繰り返し言われるが、現状を見ていて、一番ぴったりだなと思う言葉は『魚は頭から腐る』ということだ。すべては安倍総理につながる話、魚の頭が『私の責任できちんとします』と言われても説得力はほとんど感じられない。国民の皆さんもそう受け止めてられている方が多いのではないか」と国会で問題を解明していくことが必要とした。
また日本共産党の志位和夫委員長は「イラク日報に『戦闘が拡大』『銃撃戦』と。『非戦闘地域』はやはり虚構だった。隠蔽は『戦場の真実』を隠すためのものだった」と指摘。
そのうえで「安保法制では従来の『戦闘地域』、『戦闘現場以外の場所』にも自衛隊の派兵が可能になる。日報隠蔽の真相と責任の徹底究明とともに、憲法違反の安保法制の廃止が必要だ」と改めて安保法制の中で憲法違反に当たる部分の廃止を提起した。(編集担当:森高龍二)