加計学園が運営する岡山理科大学への獣医学部新設に至る経緯に「首相案件」など、疑惑が改めて浮上している問題で、柳瀬唯夫首相秘書官らの証人喚問を求めている立憲民主党の辻元清美国対委員長と宿題として持ち帰っていた自民党の森山裕国対委員長との会談が16日持たれたが、森山氏は参考人招致を提案し、折り合いがつかず、再検討を強く求めた。
辻元国対委員長は「森山国対委員長から、23日に衆院午前3時間、参院で午後3時間、集中審議を行う。参考人に柳瀬唯夫元総理秘書官、当時内閣府の地方創生推進室次長を務めていた経済産業省の藤原豊審議官、加戸守行・前愛媛県知事、政府の国家戦略特区ワーキンググループ座長の八田達夫氏を呼ぶとの提案があった」とした。
そのうえで、辻元国対委員長は「加計問題や森友問題に対する国民の疑念が深まっていることへの危機感が薄いのではないか。再検討してもらうようお引き取りいただいた」と語った。
同日夕、辻元氏は民進党、希望の党、日本共産党、自由党、社会民主党の6党での国対委員長会談で柳瀬元総理秘書官らの証人喚問を引き続き求めるなどを確認。改めて、森山国対委員長に申し入れた。この結果、衆院予算委員会、財務金融委員会それぞれの与野党筆頭理事らで協議することになった。(編集担当:森高龍二)