安倍内閣を支える自民党は加計学園獣医学部新設を巡る愛媛県側が国会に提出した新資料などで「加計ありき」の疑惑が深まり、苦しい立場を強いられている。
自民党の二階俊博幹事長は22日の記者会見で「われわれは安倍内閣の下に政治を行っているので、幹事長として(どうかと)聞かれたのなら、その発言(総理発言)を信頼し、支持する」と客観的な裏付けなく、総理発言を信頼するのみ、という感じだ。
愛媛県の資料では「愛媛県今治市が国家戦略特区に提案する以前の2015年2月25日に、加計学園理事長の加計孝太郎氏と安倍晋三総理が面談。そこで獣医学部構想を説明していた」こととなっている。事実なら、2017年1月20日に知ったとする総理答弁は虚偽になる。
安倍総理は「指摘されている日に、加計理事長と会ったことはない」と面会を否定。「加計孝太郎氏とは獣医学部新設について、今まで国会等でお話をさせていただいてきたように、そういう事柄について、加計孝太郎氏から話をされたこともないし、私から話をしたこともない」とも記者団に答えた。
一方、真相解明に愛媛県の中村時広知事の参考人招致をしては、との旨の記者団の問いに、二階幹事長は「国会に呼ぶとか呼ばないとかというのは、それぞれ委員会等が判断して決めること。私の方から呼びなさいとか呼ばないでおいた方がいいとか、そういうことを言うつもりはない。ちゃんとやるでしょう」と答えた。
二階幹事長は「自民党は自分のところの総理の意見を信頼し、支持するのは当たり前のことじゃないですか」と疑問符はつけない姿勢だ。二階幹事長は「私たちは総理を全面的に信頼しているので、総理がどうご答弁されるか、その答弁に従って党は運営していくわけですから。特別それで何か変わったということはありません」と与党に真相解明能力があると言えそうにない状況がみえる。(編集担当:森高龍二)