小野寺五典防衛大臣は日露防衛相会談、日露外務・防衛閣僚会合(2+2)後の記者会見を1日行い、陸上配備型迎撃ミサイルシステム(イージス・アショア)について、ロシア側に対し「わが国を守る純粋的な、防御的な装備であることを説明した」と語った。
特に説明では「日本の防衛のために必要ということ、日本政府が判断し、運用についても日本が行うことを説明した」と述べた。
ロシア側が説明に対して理解を示したのか、との記者団の問いには「今後とも、私どもとしては丁寧な説明をしていきたいと思っている」と述べ、理解を得られなかったことをうかがわせた。
外務省はイージス・アショアについて「日本のミサイル防衛システムは日本が主体的に運用しているもので、国民の生命・財産を守るための純粋に防御的かつ必要最小限の手段であり、ロシアに脅威を与えるものではない旨説明した」としたうえで「ロシア側は従来からの立場を繰り返した」と理解を得られるに至っていないことを明確にした。ロシア側は日本が米国のミサイル防衛に組み込まれることになると強い懸念を示している。
また、北方四島でのロシア側の軍備増強の動きに対し、小野寺防衛大臣は「北方四島の問題を含めて、首脳間でも外交当局でも、この問題について解決をし、平和条約の締結に向けて努力をしているということを踏まえて、防衛当局としては対応すべきだということを話した」とし、ロシア側の反応については「差し控えさせていただが、いずれにしても、日露の平和条約を締結するということは、日露首脳間で確認をしていることであり、それに向けて努力をしていくことだ」とのみ語った。(編集担当:森高龍二)