省庁が長年にわたり障がい者雇用率を水増ししていた問題で28日に衆院厚生労働委員会の閉会中審査にむけた委員会理事懇談会が開かれる。自民党の森山裕国対委員長と立憲民主党の辻元清美国対委員長との会談で合意した。
辻元氏は会談後、理事懇談会で厚労省が進めている各省庁の調査結果の報告を受ける。また委員会の開催について協議することで合意した、と記者団に応じた。
辻元氏は「障害者の皆さんの雇用機会を奪ってきただけでなく、多様な人たちと一緒に社会を作っていくという、社会の在り様そのものを毀損していたように思う」と述べた。
また辻元氏は森山氏に対し「なぜこのようなことが起こったのか、原因究明について方針とともにすでに分かっていることについてしっかり示す。再発防止、障害者の雇用機会を広げていくためにどうするべきか、委員会の場での議論を」求めた旨、語った。
障がい者雇用率の水増しは中央省庁以外に地方自治体でも同様のケースが相次いでいる。障がい者手帳の有無確認をせず、外見で判断し、障がい者雇用対象に算入するなどしていたことが分かってきている。制度運用規定に対する周知不足も要因のひとつになっているもよう。(編集担当:森高龍二)