増税リミットまで、あと半年。今、選ぶべき「10年後も満足な家」とは?

2018年09月16日 11:30

2019年10月に予定されている消費税増税を控えて、住宅市場がにわかに騒がしくなってきた。注文住宅の場合は2019年3月31日までに工事請負契約を結んでおけば、引渡しが消費税率改正後でも8%の税率が適用されるが、もうそのリミットも半年ほどしか残されていない。住宅は高額な商品だけに、わずか2%の増税でも、実際の金額は大きくなる。とはいえ、消費税増税前に慌てて駆け込んで失敗もしたくない。住宅はもちろん、それを提供するハウスメーカー選びも慎重に行いたいものだ。

 その参考の一つになるのが、オリコンによる「日本顧客満足度ランキング 住宅メーカー調査」だ。これは、過去12年以内に新築した注文戸建住宅に在住かつハウスメーカーと工務店の選定をした人を対象に、住宅メーカー各社を項目ごとにランキング形式で評価したものだ。最新の2018年度版の総合1位はスウェーデンハウス、2位は旭化成ホームズ、3位は住友林業となっているが、総合だけでなく、項目別のランキングを細かく分析すると、大変興味深い。例えば、スウェーデンハウスは住宅商品だけでなく、営業マンの対応などでも高い評価を得ているものの、「金額の納得感」という面ではレオハウスやアキュラホームに次いで3位となっている。逆に、同項目で2位のアキュラホームは、大手資本のハウスメーカーが上位を占める中、総合でも13位に食い込んでいるのは大いに評価すべきだろう。

 近年、住宅を取り巻く環境や設備は劇的に進化している。省エネ化やZEH仕様、IoTの導入をはじめ、様々な技術が投入され、高機能、高性能化が加速している。しかし、どんなに最新の技術が使われていても、住む人が満足できなければ意味がない。住宅展示場で心惹かれた最先端のシステムも、実際に使いこなせなければ高価なだけの無用の長物だ。

 前述のアキュラホームでは、2014年に企業内研究所として住生活研究所を設け、さまざまな分野の専門家とともに、“住まい”の基礎研究や長期的視野に立った“住宅”の開発に取り組んでいる。社長自身が大工出身の職人肌ということもあり、最先端の技術に頼るだけでなく、全国各地の伝統的な木造住宅の住まい方や住みこなし、街並みなどの調査を行い、そこから現代に活かせる“先人の知恵”を探り出し、住宅づくりに取り入れている。同社ではさらに今年9月に「住まい手が参加する住まいと住環境づくりの意味と実践研究会(住まい手参加研究会)」を発足。 住まい手が、つくる工程から住まいづくりに参加したり、住んでからの多様化する価値観やニーズを調査し、その研究成果を今後の住宅やまちづくりに反映していくという。

 面白いことに、積水ハウスも今年8月、新たにアキュラホームと同じ名前の「住生活研究所」を開設。こちらは、日本初の「住めば住むほど幸せ住まい」研究を基本に据えて活動を始めている。

 技術や設備がいくら進歩しても、住むのは人。高性能や高機能が、必ずしも「住みごこち」を保証するものではない。目先の価格や目新しい機能だけに目を奪われるのではなく、10年後、20年後も「買って良かった」「住んで良かった」という家とハウスメーカーを選びたいものだ。(編集担当:藤原伊織)