レクサスは、ブランドの中堅セダン、新型ESを発売した。ESは、1989年にフラッグシップセダンLS、つまり日本国内ではセルシオと呼んだ上級セダンとともに登場した日本仕様車名・ウィンダムで、LEXUS最初のラインアップとして誕生したモデルだ。
上質な乗り心地や静粛性、広い室内空間で好評を博し、数多くの国・地域において基幹モデルとして、レクサスブランド中核モデルとして歴史を築き上げてきた。7代目にあたる新型ESは、母国日本において初めて販売となるモデルだ。ハイブリッド専用車で、ボディサイズは全長×全幅×全高4975×1865×1445mm、ホイールベース2870mmの堂々たる体躯のサルーンだ。
今回、発表となった新型ESは、これまで世界中でユーザーの期待を超える、ESの原点と言える「上質な快適性」をさらに進化させたという。同時に、新世代ラインアップとして、デザインや走りも大きな変革を遂げた。
具体的には、低重心GA-Kプラットフォームを活かし、流麗かつ引き締まったエクステリアと広く快適な室内空間を両立。ドライビングの高揚感とくつろぎの空間を融合したインテリアを実現した。また、新たなプラットフォーム・パワートレーンにより、歴代ESがDNAとして継承してきた上質な乗り心地を進化させ、レクサスで稀な前輪駆動(FF)車として高い操縦安定性と運転の気持ちよさを両立した。
さらに、量産車として世界初採用となる“Version L”に21.6万円(税込み)のオプションで用意するデジタルアウターミラーや、予防安全パッケージ「Lexus Safety System +」など、最先端技術の搭載もニュースだ。
エクステリアは低重心プラットフォーム採用でワイド&ローのプロポーションを実現。フロントピラーの後方配置や、リヤピラーの傾斜で、引き締まったキャビンシルエットを創出した。
またフロントのスピンドルグリルは、鋭利に折り返すフレームと波紋のように連続する縦フィン形状のグリルメッシュを組み合わせ、ESのシャープなノーズを強調。小型3眼LEDヘッドランプの採用で、端整かつ鋭い表情を生み出している。
リヤは、タイヤの踏ん張り感を強調する造形としたほか、L字形状を3層重ねた奥行きのあるリヤコンビネーションランプで、個性を際立たせている。
インテリアはドライバーを中心とした空間づくりに基づき、ほどよい包まれ感でドライビングの高揚感を高めるコクピットと、乗客がくつろげるゆとりある空間を融合させた。
ディスプレイやスイッチ類の操作において姿勢変化や視点移動が少ないレイアウトとすることで、運転に集中できる空間とした。また、水平基調のインストルメントパネルからドアトリムまで連続する構成によって、空間の広がりを表現している。
ドライビングポジションは、ペダル配置、ステアリングの傾角や調整幅、シートのホールド性など、徹底的な走りこみやデータ解析に基づき、細部にこだわった設計とした。
リアシートのつくり込みにも拘っている。広い足元の空間による開放感と、包み込まれるような安心感を両立。シートは、快適な座り心地と上質な仕上がりを追求し、電動リクライニング機能を上級グレードに標準装備して、くつろぎの空間を実現した。
搭載するハイブリッドシステムの基盤となる最高出力178psの2.5リッター直列4気筒エンジンは、吸気効率の向上や燃焼室内の気流強化による高速燃焼で、世界トップレベルの熱効率を実現。120psの駆動用モーターを組み合わせたハイブリッド車として、JC08モード燃費で23.4km/リッターの好燃費を実現。同時に高い動力性能とレスポンスの良さを両立している。新型ESの価格は580.0万円~698.0万円だ。(編集担当:吉田恒)