閣法審議優先の議運委員長提示に野党反発

2018年10月30日 05:59

 高市早苗衆院議運委員長が法案審議の在り方について内閣提出法案の審議をつづけ、会期末に残った時間を議員立法や一般質疑に充てる」などとした案を、国会改革を求める超党派議員との24日の面接時に示したことを受け、立憲民主、国民民主、無所属の会、日本共産、自由、社民の6党会派の国対委員長が29日会談し、この時に示した文書の撤回を求めることで一致した。

 立憲民主の辻元きよみ国対委員長は「立法府の議会運営のイロハのイを理解していない」と高市氏の認識を問題視するとともに「立法府が行政監視機能をしっかり果たそうというのではなく、下請けになろうと言っているということだ」と激しく非難した。

 辻元国対委員長は、高市氏の提示内容は「出てきた法案をベルトコンベアーのように、さっさと処理しなさい、と言っているに等しい」と述べ「立法府として、どれだけ充実した審議をさせるかという一番の行司役の委員長が自ら進んで立法府が行政府の下請け機関に成り下がると宣言しているに等しいような中身が入っている」と重大視した。

 高市委員長は文書撤回を当初拒否していたが、最終的に、文書撤回を受け入れた。この案件で、衆院本会議は開会が45分遅れた。中立であるべき議運委員長の政府寄りの姿勢に疑問がでている。(編集担当:森高龍二)