意見通らねば国際機関から脱退!国際協調主義、そして世界をリードするとしてきた安倍政権が世界の声より商業捕鯨という『日本の捕鯨文化』を優先する愚策を選択。国際捕鯨委員会(IWC)からの脱退を26日、正式表明した。脱退効力が発生する来年7月から商業捕鯨を行う。
菅義偉官房長官は商業捕鯨について「我が国の領海と排他的経済水域に限定する」とした談話を発表。
また「南極海・南半球では捕獲を行いません。国際法に従うとともに、鯨類の資源に悪影響を与えないようIWCで採択された方式により算出される捕獲枠の範囲内で行う」と明確にし、理解を求めている。
菅官房長官は「鯨類の中には十分な資源量が確認されているものがあるにもかかわらず、保護のみを重視し、持続的利用の必要性を認めようとしない国々からの歩み寄りは見られない」と捕鯨に理解を得られないことをあげた。
一方で「国際的な海洋生物資源の管理に協力していくという我が国の考えに変わりない」とし「IWCにオブザーバーとして参加するなど、国際機関と連携しながら、科学的知見に基づく鯨類の資源管理に貢献する」と国際社会からの孤立や国内にある脱退批判をかわす狙いの発言も談話に入れている。
社会民主党の吉川はじめ幹事長は「今なぜIWCという国際組織から脱退しなければならないのか十分な説明もなく、国内議論も不十分」と指摘。「確たる展望のないままの脱退は大きな禍根を残す」とし政府に再考を求める談話を発表。「衆参の農林水産委員会及び外務委員会での閉会中審査を行うべき」と提起した。(編集担当:森高龍二)