女性皇族問題に絞り、皇室制度検討へ

2012年01月10日 11:00

 政府は皇位継承問題と切り離して、当面、対応が急がれている女性皇族の問題に絞りこんで、皇室制度のあり方に関し検討を進めることを決めた。藤村修官房長官が6日、明らかにした。

 藤村官房長官は来月から有識者らからヒアリングをスタートさせ、内閣官房で素案をとりまとめたうえで、与野党協議に入り、国民各層の議論に供したいとの考えを示した。

 藤村官房長官は「現行の皇室典範では女性の皇族が皇族以外の方と婚姻された場合、皇室の身分を離れることとなっている。こうしたなか、皇室のご活動をどう安定的に維持し、天皇・皇后両陛下の公務負担をどう軽減していくかは緊急性の高い課題だと認識している」とし、「当面、対応を急ぐ必要のある女性皇族の問題に絞り、具体的検討を内閣官房において行う」とした。

 検討に先立ち、2月から月に1回から2回程度「皇室制度をはじめ憲法、宗教、歴史、文化、芸術など様々な分野の専門的知識を有する専門家や財界や労働界など各界の有識者からヒアリングを始める」と語った。(編集担当:福角忠夫)