アウディは、開幕したジュネーブモーターショーで、発売予定の新しい電気自動車のコンセプトモデル「Audi Q4 e-tron concept」を公開した。同車は、全長4590mmのコンパクトな4ドアSUVで、225kWのシステム出力を発生する2基の電気モーターで駆動される。
アウディは、このコンセプトカーにもquattroフルタイム4WDを搭載し、0~100km/h加速わずか6.3秒、最高速度180km/h(電子リミッター作動)。82kWhの大容量バッテリーは、前後アクスル間のフロア下のほぼ全てのスペースを占めており、航続距離はWLTPサイクルで450kmを超える。
ディメンションは全長4590mm×全幅1900mm×全高1610mmとコンパクトだが、対照的に2770mmのホイールベースによって、ひとクラス上の室内スペースを実現した。プロペラシャフトが無いため、室内は外観から想像するよりも遥かに広いスペースを得ているのだ。
リヤの電気モーターは150kWの出力と310Nmのトルクを発生、フロント電気モーターの出力は75kW、トルクは150Nmで、システム総合出力は冒頭のとおり225kWだ。フロア搭載のバッテリーは、最大125kWで充電することができ、80%まで充電するのに必要な時間は30分以下となった。
ベースであるモジューラー・エレクトリフィケーション・プラットフォーム(MEB)は、幅広い駆動方式と出力レベルに対応しており、Audi Q4 e-tron conceptには、ハイパフォーマンスな電気駆動システム、電動quattroシステムが搭載された。フロントとリヤアクスルルには機械的なリンクは一切ない。電子制御システムが、トルクを一瞬で前後のアクスルに最適に配分することで、最適なトラクションをあらゆる路面状況で発揮する。
アウディは、2018年9月に電気自動車のSUVモデルAudi e-tronを世界初公開して電動化をスタート。ポルシェと密接に協力して開発されたダイナミックなクーペAudi e-tron GT conceptは、ロサンゼルスモーターショーで昨年公開した。アウディは2025年までにグローバル市場で、12車種のEVを発売し、電動化モデルの販売台数を全体の約1/3にすることを目指す。なかでSUVのラインナップには、Audi e-tronと、2019年にデビューするAudi e-tron Sportbackが含まれる。ラインナップは、コンパクトからラグジュアリークラスに至るまで、あらゆる市場セグメントを網羅する計画だ。(編集担当:吉田恒)