日産自動車は3月5日、ジュネーブ国際モーターショーにおいて、電動パワートレーン「e-POWER」を搭載したクロスオーバーコンセプト「IMQ」を世界初公開した。同時に、e-POWER技術の欧州市場への投入開始を発表した。
「e-POWER」は、日産ノートに搭載して日本で好評を得ており、同技術を搭載したノートは2018年国内登録車販売で1位を獲得した。100%電動モーター駆動システムと、モーターを駆動するための電気を発電するガソリンエンジンを組み合わせた「e-POWER」は、素早く滑らかな加速と優れた燃費性能を提供するシステムだ。
欧州で日産リーフが販売台数トップの電気自動車となっているが、日産は「e-POWER」を投入することで、同地域における電動車両のリーダーシップを更に強化する。2022年までに「e-POWER」を欧州の量販モデルに搭載し、欧州における日産の電動車両の販売は現在の約5倍、2022年度末には市場平均の2倍の規模となる見込みだという。
ジュネーブ・ショーで初披露された「IMQコンセプト」は、先進の技術とデザインを搭載した全輪駆動の「e-POWER」搭載車だ。欧州の小型クロスオーバーの概念を超えた外観や技術が、日産のクロスオーバーセグメントにおけるリーダーシップを反映している。
「e-POWER」システムには、発電専用のガソリンエンジンに加え、発電機、インバーター、バッテリー、電動モーターが搭載されている。ガソリンエンジンは発電だけに使用され、常に最適な状態で作動します。これにより、従来型の内燃エンジンと比べより優れた燃費と低排出ガス性能を実現する。
現在日本では、「ノート」とミニバン「セレナ」にe-POWER搭載車があり、「ノート」は購入者の70%以上が、「セレナ」は約半数が、「e-POWER」搭載車を選択している。
欧州日産は、62kWhの大容量バッテリーを搭載した「日産リーフe+」の正式な受注を3月6日から専用ウェブサイト上で開始する。同車は1月のワールドプレミア以降、わずか1カ月の間に欧州で3000件以上の先行予約が入ったという。
また、今年後半に、防水型ポータブル蓄電池Nissan Energy Roam(ニッサン エナジー ローム)」も発売予定だ。「リーフ」の使用済みバッテリーのセルを再利用した「ローム」は、700Whのストレージ容量と1kWの出力を備えている。(編集担当:吉田恒)