トヨタ、米NY国際オートショーでミッドサイズSUV新型「ハイランダーを世界初公開

2019年04月21日 08:03

Toyota Hi-Lander

米国仕様の新型ハイランダー、生産する米インディアナ工場では需要の高まりを受け、約6億ドルを再投資して生産性を高める

 トヨタは、4月17日から開催される米ニューヨーク国際オートショー(2019 New York International Auto Show/一般公開日は、4月19日~4月28日)で、ミッドサイズSUV「ハイランダー」の新型モデル(米国仕様)を世界初披露する。新型ハイランダーは、米国でガソリンモデルが2019 年12 月、ハイブリッドモデルが2020 年2 月から販売をとなる予定だ。その後、順次、海外市場に投入していくという。

 ハイランダーの初代モデルは、市街地走行や多人数乗車にも適したミッドサイズSUV として、2000 年に日本で「クルーガー」として発売したモデルで、2001年に米国で販売を開始した。以来、3代にわたり、走行性能や3列シート採用をはじめとする居住性など改良を重ね、2018 年には北米・中国・豪州・ロシアなど世界で年間約39万台を販売、初代からの累計販売台数は約385万台に達するなど、3 列シートSUVの主力モデルとして成長を続けている。新型モデルでは海外における販売国・地域も拡充していく予定です。

 今回公開する4代目の新型ハイランダーは、これまで好評を得てきた取り回しの良いボディサイズを維持しつつ、居住性や荷室空間を拡大。そしてエクステリアデザインはよりSUVの力強さを表現した。インテリアはより上質感のある空間へと進化させた。

 また、Toyota New Global Architecture(TNGA)のプラットフォームやパワートレーンの採用により、快適性や安全性を含めた基本性能、燃費性能を一段と高めた。

 パワートレーンは、ガソリンモデルのV6エンジンに加えて、ハイブリッドモデルはTNGA・2.5リッター直列4気筒のハイブリッドシステムを新たに搭載することで、クラストップの燃費を実現しています。さらに、アクセル踏み込み時のレスポンスの良さや、よりスムースな加速特性を可能にしている。

 加えて先般日本発売となったRAV4と同じく、4WDシステムにおいては、ガソリンモデルの上級グレードに、前後および後輪の左右駆動力を最適に制御する「ダイナミックトルクベクタリング機構」を新たに搭載し、コーナリングや悪路走行時においても優れた操縦安定性とトラクション性能を発揮するほか、2WD走行時は後輪に動力を伝達する駆動系を着る話して燃費向上を図る「ディスコネクト機構」を全グレードに搭載した。

 ハイブリッドモデルに新たに搭載した4WDシステムにおいては、従来型から30%最大トルクを増加させた後輪を駆動する電気モーター、また、走行状態に応じて適切に後輪にトルクを配分する新制御により、高い走破性と優れた操縦安定性を実現している。

 新型は、最新の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を全車に標準装備し、車両や歩行者検知(昼間・夜間)・自転車検知(昼間)を行ない衝突回避支援または被害軽減を図る「プリクラッシュセーフティ」など最新の運転操作支援システムなどにより、予防安全性能を高めた。

 また、マルチメディアシステムも充実している。上級グレードには12.3インチの大型スクリーンの新設定に加えて、全グレードでAndroid Auto、Apple CarPlay、Amazon Alexaなどが新たに利用可能になるなど、便性を向上させている。

 なお、新型ハイランダーを生産する米インディアナ工場では、需要の高まりを受け、約6億ドルを投じて、工場全体の刷新とともに新型ハイランダーの生産能力を年間4 万台追加する予定だという。(編集担当:吉田恒)