社会問題とも言うべきバイトテロ 防止のために必要な事とは

2019年04月26日 06:51

画・社会問題とも言うべきバイトテロ 防止のために必要な事とは

マクロミルは10~20代の学生アルバイトを対象にバイトテロに関する調査を実施。社員の現場不在時間、勤務中のスマホ操作等、バイトテロに繋がる環境の実態が見えてきた。

 時代によって様々な社会問題がその都度生まれる世の中であるが、バイトテロという現象もまたSNSが普及した現代ならではの問題と言えるだろう。数年前まではバイトテロという言葉さえ世の中に存在していなかった。就業先への不満や従業員としての意識の低さなど、その原因となる背景についてはケースによって様々である。しかし一人が起こす些細な悪ふざけが企業全体のイメージを損ねる恐れは非常に大きく、見過ごして良い問題とは言い難い事態となっている。

 企業の株価下落や深刻なイメージダウンも引き起こしかねないバイトテロについて、10代から20代の学生アルバイトに調査を行ったのはマクロミルである。アルバイトと言う就業形態は、正規労働者の補助的な役割として捉えられる事が多い。ところが飲食店などバイトテロの標的になりやすい勤務現場では、正社員が不在となる時間が存在している事が分かった。調査対象全体の43%が正社員の不在時間帯をありとして回答しているため、アルバイトがいる多くの現場でしばしば見られる光景だと窺える。

 また、バイトテロがテロであり得るにはSNSとの繋がりが欠かせない。これを可能とさせてしまうのがスマートフォン等の操作使用だ。勤務中のスマホ操作が禁止されているとの回答は67%に達した。にもかかわらずSNSへの投稿が起こってしまう背景には、禁止されていても操作する人の存在がある事だろう。あるいはそもそもスマートフォン操作を禁止していない職場もある。ルールの作成とその厳守を徹底する事によって、バイトテロと呼ばれる行為を多少は軽減できるかもしれない。

 アルバイトであっても長く勤務し続けたいと思う職場であったとすれば、モラル度外視の行動を軽々しく取ってしまう事はないはずだ。本人にとってのほんの悪ふざけがどれだけ重大な行為であるのか、それを理解できない原因の一つは解雇されても構わないという不真面目な気持ちだろう。アルバイトの意識を高めつつ、ルールの確立や良好な職場環境を作り上げていく事こそが、働く側にも会社側にもメリットとなるのではないだろうか。(編集担当:久保田雄城)