結局いいのか悪いのか 派遣と言う働き方

2019年04月09日 06:57

画・結局いいのか悪いのか 派遣と言う働き方

エン・ジャパンが運営する『エン派遣』上で派遣社員に関するアンケートが行われた。派遣のメリットは自由度の高さ、デメリットは金銭面と勤務継続期間という結果に。

 働き方にはいくつかの形態がある。正社員として会社に雇われることは日本で最もメジャーな働き方であり、正社員の身分そのものが一つのステータスにもなっている。その一方で企業には属さずフリーランスとして仕事をする人や、自分自身で会社を興して経営者と言う立場となる人もいるだろう。パートやアルバイトであれば、フルタイムでの労働に比べてシフトに融通を利かせる事も可能になる場合が多い。あるいは派遣社員として、一定期間ごとに新たな企業へと派遣される働き方も雇用形態のうちの一つだ。

 働き方が多様であればそれだけ労働者側の選択肢も増える訳だが、自身が現在置かれている状況に満足いっているかどうかは人によって異なるはずだ。そして雇用問題の中でも派遣社員は話題に上るケースが少なくない。実際に派遣社員として働いている人には長所と短所がそれぞれ見えており、その両端についてネット上で1,323人から回答を得たのはエン・ジャパンが運営するサイト「エン派遣」である。

 派遣で働くメリットとして最も多く挙げられたのは、勤務地やシフトの日時を自由に選べるという点だった。これは11年連続で第1位の理由となっている。正社員で働いた場合は職種などによって転勤を余儀なくされる場合もあり、フルタイムの労働であれば当然ながらも時間的な拘束が生じる。そのため生活の場所を変えたくない、時間に融通を利かせたいと言った要望がある人の場合、派遣社員と言う働き方が適している事も多いだろう。

 しかしその反面でデメリットとなる事もある。派遣のデメリットとして最も多く挙がった点は賞与がないという事だ。この理由が53%にものぼった。次いで多かったのが長期間の勤務ができない、交通費が出ないと言ったもので、正規雇用の社員でなければ受けられないメリットもある事が現実として窺える。

 何事にも良い点と悪い点の両方があるが、派遣と言う働き方もその一つに含まれるだろう。日本はまだまだ正規雇用と非正規雇用という肩書の違いによって労働者を区別しがちである。派遣のメリットを高めていくには、日本社会の在り方そのものが変わらなければならないのかもしれない。(編集担当:久保田雄城)