客からの迷惑行為対策に法案提出 国民民主

2019年05月14日 06:48

 お客による悪質クレーム(迷惑行為)から労働者を守る必要があるとして、国民民主党が参院に「悪質クレーム対策推進法案」を提出した。

 国民民主党の川合孝典参院議員は記者会見で「悪質クレームは一企業だけで取り組もうとしても無理だ」と述べ「一定ルールをつくった上で、それぞれの企業が同じスタンスで取り組む枠組みをつくらなければならない」とし「国や行政が主導してガイドラインをつくる必要がある」と述べた。

 法案の前提として(1)消費者が苦情の申出などを行う機会を十分に確保することやその利益を擁護することが重要であることを法案の目的に明記する。(2)消費者からの苦情の申し出を不当に妨げることのないよう特に配慮することを法案の基本理念に明記するとしている。

 そのうえで、政府内に従業者等の代表、事業者の代表、専門的知識を有する者からなる悪質クレーム対策推進協議会を設置し、協議会の意見を聴いた上で、対策の総合的な推進に関する基本方針を国が定めることや国が定期的な実態調査を実施すること、国・地方公共団体に基本的施策を義務付けることなどを盛り込んでいる。

 国民民主党は労働組合のUAゼンセンのアンケート調査で「客から暴言を吐かれる」「威嚇や脅迫まがいのこと」など客からの迷惑行為に遭った人の割合が回答者の7割を超えることなどが分かっている、として対策が必要としている。(編集担当:森高龍二)