安倍内閣不信任決議案否決、主張に筋通ったのは

2019年06月26日 06:48

 安倍晋三総理に対する安倍内閣不信任決議案の採決が25日の衆院本会議で行われ、自民、公明と維新などの反対多数で否決された。立憲民主党の枝野幸男代表が安倍内閣不信任決議案提案の趣旨説明をしているとき、石井啓一国土交通大臣や岩屋毅防衛大臣、河野太郎外務大臣のようにメモをとる閣僚がいた一方、原田義明環境大臣はあくび、数閣僚は眠そうな表情を隠せない不謹慎さだった。

 不信任決議案は立憲、国民、日本共産、社民、社会保障など5党派が共同提出していた。枝野代表は「不信任に値する理由は枚挙にいとまがない」と断じた。

 特に「国民生活に直結する年金と消費税に関する無責任かつ不誠実極まりない姿勢だ」とした。枝野代表は「政府・与党は年金問題で100年安心と説明してきた。年金支給額を減らすことで人口減少の中でも制度としての年金が100年安心となったに過ぎないものを、あたかも、一人ひとりの国民にとって年金が100年安心であるかのごとき印象を与えてきた。一種の印象操作といわざるを得ない」と非難した。

 年金の財政検証の隠蔽も続いている。検証は10年前には2月に、5年前は6月に発表されている。ところが今回に限り、発表時期は検討中の一点張りで目途さえ示されていない。厚労省担当者は『データはそろっている。これまでと同じペースで検証は進んでいる』と答えている。なのに何故発表されないのか。都合の悪いことは国会を閉じた後、あるいは選挙後に先送りする気かと疑わざるを得ない」と非難した。

 また秋田・山口に計画されている陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」についても「北朝鮮情勢が大きく変化している中で少なくとも一基1200億円ともいわれるイージス・アショアは本当に必要なのか」と提起。

 「イージス・アショアは固定型なので相手方から攻撃目標にされる。機動性のあるイージス艦の方がよほど効率的な配備だ。秋田と山口は北朝鮮とハワイ、北朝鮮とグアムを結ぶ延長線上にある。日本防衛の為でなく、米国防衛のためではないかと疑われても仕方ないのではないか。加えて、防衛省の調査に今日、新たに2か所の誤りが見つかった。これはもう、一旦、白紙に戻すしかないと考える。アメリカが売りたいというものを言いなりになって買っているとしか思えない」と最新鋭ステルス戦闘機「F35」の1兆円超の爆買いなども指摘して提起した。

 枝野代表は「安倍内閣は民主主義と立憲主義の見地から『憲政史上最悪』と断じざるを得ない」とし「安倍内閣が議会制民主主義を根底から破壊している現状を、これ以上看過することは到底できない。内政、外交で国民を欺き続ける安倍内閣が続くことは国民生活や安全保障を破綻への道に導く」と訴えた。

 自民党の萩生田光一幹事長代行は反対討論で「内閣不信任決議案は会期末だから、やっぱり出しておこうという程度のもの。政権交代の決意も、日本をリードしていく覚悟も、みじんも感じられない。断固として否決頂きたい」とアピールした。

 立憲民主党の長妻昭衆院議員は賛成討論で「隠ぺい、改ざん、挙句の果てに自分が頼んだ報告書を受け取らず無きものとしようとする。安倍内閣では新しい手口が次々に出てくる。ここまでくれば何でもあり。モラルもへったくれもない。社会の秩序がどんどん壊れていく。こんな安倍政権を続けさせていいのか。国会の良識が問われている」と安倍政権退陣をと求めた。(編集担当:森高龍二)