麻生大臣不信任決議出れば粛々と否決と萩生田氏

2019年06月18日 07:11

 自民党の萩生田光一幹事長代行は17日の記者会見で、立憲民主党などが金融庁金融審議会の報告書を「政府の政策スタンスと違う」などとして受け取らないとした麻生太郎金融担当大臣に対する「不信任決議案」を提出する方針であることについての受け止めを記者団に聞かれ「野党の権能の中でやられることなので、良いとか悪いとかいう問題ではないと思う。提出されれば我々としては、きちんと説明しながら、粛々と否決して行きたい」と語った。

 また、金融審議会ワーキンググループ(WG)が年金収入だけの夫婦(夫65歳、妻60歳)が年金暮らしで30年暮らすには生活費として約2000万円不足すると、月額平均5万5000円不足することを提起していることに対し「あらかじめ現役時代から老後の蓄えをしておくとか、蓄えを更に運用に回すとか、国民の皆さん1人1人、ケースバイケースで考えていただくきっかけになったのでは」と語った。

 そのうえで「不安を周知するという意味で言えば、いろんなパターンをきちんと国の方は説明しながら、こういう方法もあるんじゃないか、という指針を今後丁寧に提案して行ったらいかがかなと個人的には思う」などと述べた。

 ただ非正規で働く現役世代も多く、SMBCコンシューマーファイナンスが今年1月に30歳から49歳までの男女1000人にアンケートした結果では、23.1%が「貯金ゼロ」の生活をしているほか、「貯金している」という人のうち60.5%は貯蓄額「100万円以下」だった。所得格差が広がり、低所得層では現役世代から貯蓄をいわれても日々の暮らしだけで大変。とても貯蓄までゆとりがないという現実がありそう。(編集担当:森高龍二)