北海道警察が安倍晋三自民党総裁(首相)の街頭演説中に「安倍辞めろ」と野次った男性を取り囲み、その場から排除。憲法が保障する表現の自由を抑圧する疑いを生じている。北海道警察の行為、判断に問題はなかったのか、北海道警察には検証のうえ、合理的な根拠とともに国民への説明が求められている。
事件は安倍自民党総裁が札幌市内で15日に演説していて起きた。「安倍辞めろ」と野次を飛ばした男性を警察官が「トラブルを防ぐ」などとして取り囲み、腕を抑えるなどして現場から排除した。また「増税反対」と叫んだ女性も同様に数人がかりの警察官により現場から排除された。
政治家の街頭演説ではよくある野次や訴えだが、安倍総理への忖度で、公権力が行使され、表現の自由が抑圧されたのではとの批判や他党の代表や幹部演説で同様のことがあった場合に、同様のことをするのか、今回の行為には疑問の声が上がっている。警察の公正中立にも不信感が出ている。
立憲民主党の蓮舫副代表は「演説に対しての姿勢には様々なご意見があると思います。それでも、この排除の在り方はおかしい」と疑問を提起。
蓮舫副代表は「私もこれまで街頭演説において、何度も大声で演説を遮られたり、否定される横断幕を掲げられたりしていますが、それも『声』だと思っていました」とツイッターで発信し「 『あのようなひとたち』排除させるのはおかしい」と強い疑問を投げた。『あのようなひとたち』は過去に安倍総裁が用いた言葉を引用している。
日本共産党の志位和夫委員長もツイッターで「HTB(北海道放送)ニュース『安倍やめろ!』ヤジの市民 警察が排除の瞬間」 「増税反対』といっただけで排除とは」と異常な対応と疑問視。そのうえで「国民の5割以上を排除しなければならなくなる。こうした事態を許したら、民主主義が根っ子から壊される。決して見過ごしてはなりません!」と北海道警察の行動が問題のない行動だったのか、検証の必要を提起している。(編集担当:森高龍二)