森友決裁文書改ざんの中核的職員が「駐英公使」

2019年08月19日 07:12

 学校法人森友学園への国有地売却をめぐり、当時、財務省理財局総務課長として安倍昭恵・総理夫人の名前などの記された決裁文書を改ざんする中核的役割を担ったとされる大臣官房付の中村稔氏が16日、外務省に出向、外務省は同日、駐英公使に就任させる人事を発令した。

 元自由党代表の小沢一郎衆院議員(国民民主党)はツイッターで、「(決裁文書改ざんを上司から強要されたとメモを残して)自ら命を絶った犠牲者まで出ている」と自殺した近畿財務局職員=当時54歳=のことをあげ、この改ざんに中核的役割を果たしていたとして停職1か月の処分を受けた職員を「大使」に次ぐ「公使」のポストに就けたことに「一体どう説明するつもりか」と任命権者には国民に対し説明責任がある旨を書き込んだ。

 小沢氏は「これがこの国の恥ずかしい現実」と指摘。「国民が不正に慣れれば、やりたい放題やられる。結局、全部国民に跳ね返ってくる」と、これまでも国民にではなく、官邸への目線で活動しているのではと批判を受けてきた官僚が、森友問題に限らず、その後、ポストで優遇される傾向が続いていることに強い懸念と疑問を提起した。(編集担当:森高龍二)