9月1日は「防災の日」。今一度、見直したい「私」の防災対策

2019年09月01日 09:55

画・大雨災害、10分毎「危険度分布」配信サービス開始。~気象庁

9月1日は「防災の日」。また、9月から10月は台風などが発生しやすい季節でもある。今一度、災害対策を見直したいものだ

 夏の終わりに九州北部を襲った記録的な豪雨。とくに大きな被害が出た佐賀県では8月28日、1時間に100ミリを超える猛烈な雨が降り、 河川の氾濫や冠水などが相次いだ。雨が引いた後も復興には時間がかかると見られており、被災地では不安が拡がっている。

 折しも、9月1日は「防災の日」。また、9月から10月は台風などが発生しやすい季節でもある。今一度、災害対策を見直したいものだ。

 そもそも「防災の日」とは、政府、地方公共団体等関係諸機関をはじめ、広く国民が台風、高潮、津波、地震等の災害についての認識を深め、これに対処する心構えを準備する」こととし制定された啓発日だ。毎年、防災の日である9月1日を含む一週間は「防災週間」と定められ、政府や自治体、各関係機関、団体などが、啓発行事や訓練などを行っている。

 ところが、日本赤十字社の調べによると、20代と30代の約半数が「防災の日を知らない」と回答している。この日を知らないことと、防災意識が低いことは直結するものではないが、いざという時に自分や家族の命、生活を守るためにも、災害対策を見直したり、避難グッズの確認をしたりする、年に一度のきっかけにしたいものだ。

 では、家庭や個人でできる防災にはどのようなものがあるのだろうか。

 例えば、今すぐ簡単に準備できるもののとしては、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などの活用がある。近年、災害発生時の情報収集や連絡手段の一つとして、SNSの活用が注目されている。しかし、その一方で情報発信をするアカウント やハッシュタグが混在し、情報が錯綜してしまうといった問題も挙げられている。

 米ツイッター日本法人のTwitter Japanも2019年8月27日、「防災の日」に先立ち、災害に備えるためのTwitter活用法について記者説明会を開き、普段からTwitterの「リスト」機能を活用して、「内閣府防災」や「首相官邸」、地方自治体の防災情報アカウントなどをまとめておくこと、ハッシュタグ「#減災リポート」の付いた自然災害の被害状況のツイートは、リアルタイムでWebサイトに公開する取り組みをウェザーニューズと共同で進めていること、救助を求める際にはハッシュタグ「#救助」を使うことなど、災害発生時のツイッターの有効的な活用法を紹介している。

 また、在宅避難の準備も普段から心がけておきたいものだ。避難グッズや防災セットなどの確認はもちろん、数日間にわたって自宅避難を余儀なくされたときにはどうするのか。普段、普通に生活をおくっている中では、なかなか意識しにくいことではあるが、災害が発生してから考えても間に合わない。
 
 近年の地震や豪雨被害が多発していることを受けて、住宅メーカー各社でも災害対策を施した住宅やリフォームなどを提案しているが、中でも熱心なのが木造注文住宅メーカーのアキュラホームだ。

 同社は、住宅分野における太陽光発電を積極的に推進していることで知られているが、同社が5月から販売している「ミライの家・Rei」はとくに、災害時発生時にも家族の生活を守る家として注目されている。

 「ミライの家・Rei」は、ZEH+の高い省エネ性能に加え、全館空調システムを従来の約半額の初期費用で搭載。しかも、それに加えて電気自動車付きというユニークな販売方法が取られている。でも、これは決して奇をてらったものではない。電気自動車を標準装備することで約800万円相当の40kWhの蓄電池を備え、これと太陽光発電設備と連携活用すれば、災害時でも通常の生活を送ることができるというのだ。もちろん平常時も生活用の電源として使われ、全館冷暖房費ゼロ、光熱費ゼロ、自動車燃料費ゼロという超省エネ住宅として、家計にも優しい快適な住宅として過ごすことができる。

 災害は、いつどこで、どんな被害に見舞われるか分からない。災害時の報道でも「今までこんなことは経験したことがない」という声をよく耳にする。つまり、今までなかったからといって、この先も安全が保障されているわけではない。他人事ではないのだ。防災の日や防災週間をきっかけに、ぜひ家庭や会社の防災対策を見つめ直していただきたい。(編集担当:藤原伊織)